電気の素人が電験3種を合格するための絶対に忘れてはいけない3つのコト
こんにちは、ひとリストです。
今回は自身の経験から、電気の素人が電験3種を合格するために絶対に忘れてはいけない3つのコトを皆さんにお伝えします。
ここを見ているほとんどの方が電験がどういう資格なのか、ある程度理解されているかと思いますが、電験にあまり詳しくない初心者の方にも分かり易く説明していきます。
まず電験の簡単な概要ですが、
・正式名称は「第3種電気主任技術者試験」(国家資格)
・合格すれば(免状があれば)「5万V未満の電気工作物」を取り扱うことができる。
※2種は17万V未満、1種は全ての電気工作物が対象。
・試験は年1回(大体9月の1週目の日曜)
・理論、電力、機械、法規の4科目。
・科目別合格制度があり、科目合格が3年間有効。
・直近10年間の合格率は5.5%〜10.9%。
です。
※より詳しい情報を知りたい方は電気技術者試験センターの公式サイトで確認下さい。
電験3種の上に電験2種と1種があるため、電験を知らない方に電験3種を説明すると「上にまだ二つあるから電験3種は比較的簡単な資格なんじゃない?」というイメージを持たれてしまいますが、そこははっきり否定しておきます。
電験3種は難しいです!!
内容は「工業高校(電気科)卒業レベル」の問題が出題されますが、実際に私の知り合いの有名大学の電気科卒の人や電力会社勤務で現場を知っている人でも平気で何年も落ちていたりします。
しかし、その逆に今まで電気を全く学んだことのない文系出身者や現場を全くを知らない素人が1年で合格した例があるのもまた事実です。
そこで、どういう人が電験3種に合格するのか。
自分自身を含め、周囲の人を見てきた経験から、電験3種を合格するために絶対に忘れてはいけない3つのコトとして紹介していきます。
1.覚悟を決める
最初に3つと言いましたが、ほぼコレ1つに集約されます。
「色々前振りあったけど、結局は精神論かい!」とツッコミが来そうですが、本当に断固たる覚悟が必要なんです。
「電験3種に合格する」という絶対にブレることのない強い意思がないと、天才なら話は別ですが(私のような)電気の素人兼凡人であれば、まず科目合格すらできないです。
自分自身の経験ですが、当然毎日数時間は勉強していました。
平日は早起きして、仕事前に。昼休みに。仕事終わりに。電車の中でも。食事中も。風呂でも。正月も。GWも。遊ばず。飲まず。勉強。勉強。勉強…。
休日は図書館で開館から閉館までずっと勉強の虫でした。
正直言うとたまーに息抜きで休んでたこともありました…が、基本的には電験のことしか考えていませんでした。
生活の中心が電験でした。
こうやって書くと、「それは俺には無理だよ…」と思うかもしれませんが、1回で合格すれば1年だけでいいんです。
やると決めたら、覚悟をし、電験3種に挑戦して下さい!
厳しい言い方ですが、芸能人が趣味や企画で取るような資格と違い、飯の種になるような難関資格はまず相当な覚悟がなければ難しいです。
2.一年で合格する
はい、一年で合格して下さい。
「それが出来れば誰も苦労しねぇよ」と更なる大きなツッコミが来そうですが、個人の意見としてはこれは真理だと思っています。
一番上の”電験の簡単な概要”にも書きましたが、電験には科目別合格制度があり、科目合格が合格年を含めて3年間有効です。
そのため、一般的な常識としては『一年目には基本となる理論を、二年目には暗記要素が強い電力と法規を、三年目には難関科目である機械を合格し、三年間で電験3種を取るという戦略』が有名ですが、それは辞めた方がいいです。
その理由として2つ。
①長い期間、集中を継続するのは難しい
結果が出ない中で長い間、モチベーションを維持し続けるのは意思の強い人間でなければ難しいです。
私生活の誘惑は多いですから…。
科目合格が流れて消えてしまったり、科目合格ができない年があったりすると、意思の弱い人は大抵そこで諦めてしまいます。
仮に意思の強い人間でも3年4年と時間が経てば、環境は変わってきます。
結婚や出産、子育て。
仕事であれば海外など遠方への異動や転職。
親の介護や自分自身の健康の問題。
挙げればキリがないですが、今勉強できる時間が確保できていても、来年どうなるかは分かりません。
人生で勉強に費やせる時間は本当に贅沢な時間です。
②科目合格による無限ループ
最初から三年かけて合格するという甘い考えの場合、その多くは三年で合格はできません。
1,2科目を合格をしても、他の科目(理論や機械)の合格に時間がかかってしまい、当初の科目合格を流してしまいます。
理論合格→電力合格→法規合格(理論流れる)→理論合格(電力流れる)→やっと機械合格(法規流れる)→以下無限ループ…
全科目合格したことがあるけど、電験3種に合格はしたことがない、そんな人にはなりたくないですよね?
科目合格制度は1,2科目、運悪く合格点にあと1問で落ちてしまった人への再挑戦のチャンスとして捉え、最初から科目合格狙いをするのは絶対辞めた方がいいです。
試験センターに受験費用という名のお布施を毎年払い続ける人になってはいけません。
3.電験3種合格を目的にしない
あなたは何のために電験3種を取得しますか?
給与UP・スキルUP、昇進・転職、管理技術者として独立、電気の勉強が好きだから、など理由は色々あるかと思います。
因みに、私は電験3種取得後もエネルギー管理士を取得し、電験2種と勉強を継続している一番の理由は、(電験を通じて)自分自身を成長させるためです。
何が言いたいかと言うと、電験3種合格はあくまでも手段の一つであって、それを目的にしてはいけないということです。
電験の合格だけが目的になると、とりあえず合格だけはした人になってしまいます。これは不味いです。
合格すれば何でもいいじゃないかと思うかもしれませんが、とりあえず合格だけした人には中身がありません。
その場しのぎの暗記で試験をくぐり抜け、本質を理解せずに数ヶ月でラッキー合格を手にする位であれば、しっかりと基本を理解して3年かけて人に説明のできる技術者として合格した方が全然いいです。
初めて会った業界の人に電験3種を持っていると言うと、急に「すごいですね〜!」と言われ、ガラッと対応が変わることもあります。難関資格というのはそれだけ力があります。
ですが、電験3種を持っていれば仕事ができるという訳ではありません。
とりあえず合格だけした人は現場では全く役に立ちません。
寧ろ、仕事ができないのに資格は持っているというプライドがある分、厄介です。
同じ試験に合格は一回しかできません。
どうやって合格するかは自分自身で決めて下さい。
以上です。
経験則から話しましたので、電験3種に関する業界の常識とはかけ離れているのは分かっています。
ただ、これだけは言わせて下さい。
電気の現場は危険です。触れれば死に直結する現場が多数あります。
だらだら数年を費やし、実力はないけども小手先のテクニックで運良くたまたま合格しちゃって、合格後はほとんど覚えていないような電気主任技術者に、危険な現場で自分の背中預けられますか?
やると決めたら、覚悟を決め、一年で合格すると強い意思を持ち、日々勉強すれば合格はできます!
そして、電気の世界は奥が深く、面白いです。
是非、合格後も勉強に励んでみて下さい。
受験する方は電気書院かオーム社の過去問題集どちらかは持っておくべきです。
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