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電験を追求するためのブログ

[合格体験記]電験2種

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電験2種への挑戦を決意した当初、2種を持っている知人と比べ、自分はまだそこまで達していないというのはすぐ分かった。

3種と2種の間には大きな壁があり、3種に合格したら次は2種というのは大間違い、それくらい電験2種は難しいと言われた。


ただ、客観的に自分の能力を見て比べたとき、これまでの努力をこれからも継続していけば、(簡単には行かないし、大変だろうけど…)2種も取れる、と思っていた。


でも、実際はそんな簡単にはいかなかった…。


今まで結果を出し続けてきた方法で、今まで以上の努力をしているのに、一次試験すら通らなかった。


3種に合格していれば2種の一次は通る、と言われている中、二回目も一次試験に落ちた。


何が足りないのか、分からない。

量だけで言えば、間違いなくやっていた。

完全にスランプだった。



因みに、その頃の勉強法は勉強方法については考えることほとんどなく、とにかく量と時間で解決するという方法で戦っていた。


※電工2種1種→電験3種→エネ管と順調に毎年資格を取得していく中で、自分なりの勉強法が構築されていって、必勝パターン(結局は量をやるだけ…)のようなモノが出来上がり、勉強法については特に考えることなく、ずっとこのパターンで戦っていた。


結果がでなければ量が足りない、時間を増やすしかない。


結局そういうやり方だと、やればやるほど自分を消耗していくことになる。

一番酷い頃は勉強のやり過ぎが原因で身体のあちこちに異変が出ていた。


目の使いすぎで、まぶたは常にピクピク痙攣。

ペンの書きすぎで、右手の小指が神経痛になり、痛くて字が書けない、痛くてパソコンのエンターキーが小指で押せない、痛くてスマホが右手で持てない。

痛い中ペンを持って書き始めると手汗が止まらなくなり、汗で滑ってまともに字が書けない。
(手汗は箸など他の物では出なくて、ペンだけで出ていた。)


今思えば明らかにオーバーワークで身体は勉強を拒否しているのに、当時は思考が麻痺していて、すぐに治るだろうと思っていた…。


そして、「これだけやっているのに」「間違いなく受験生の中で圧倒的な量を熟しているのに」、「何で結果が出ないんだ、俺は悪くない、試験が悪いんだ」という歪んだ考えを持つようになってしまった。


二回目の一次試験に落ちたとき、これから1年間は本来は省略できたかもしれない。

一年という大事な時間が無駄なってしまった。

焦りから気持ちは相当落ちていた。


身体を壊すほど努力したにも関わらず、結果が出なかったということを経験し、そこで初めて勉強法を自分の頭で考え、戦略を練って電験2種に取り組み始めた


具体的には、
・過去20年以上の過去問の収集とその分類分析
・苦手分野、頻出分野のオリジナル参考書の作成
(この経験がこのブログの解説記事の元になっている。)
・本番を見越し、実際の解答用紙での反復演習
(解答用紙の一部↓数えてはいないが、トータル1,000枚は超えているかと。)
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全体を通して、やはりただがむしゃらに頑張るという「量と時間で解決する癖」を辞めたことが効果として高かったと思う。


勉強法を変えた三年目の結果は、残していた一次試験の機械を76/90点(84.4%)で難なく通過。

三年間望み続けた二次試験は初めての二次試験で緊張もあったが、試験当日の朝にやった電力の「電線のたるみ」がそのまま出題されるという過去問の分類分析が功を奏したことや、機械において「変圧器」と「誘導機」が両方とも癖のない問題が出題されたこともあり、好感触だったのを覚えている。
(試験当日の詳しい感想は[感想]初めての電験2種二次試験にて)


そして、合格発表で合格がわかったとき、当然それなりの達成感や喜びはあったが、

・ベストな状態の自分では間違えるはずのない問題に間違えていて、納得いくの解答を出せなかった
・問題が例年に比べ、比較的簡単で、合格率も高かった
こともあって、感動は実はそこまで大きくなかった。


ただ合格すればいい。ライセンスが欲しいだけ。

そういう気持ちでは取り組んでいなかったので、わがままを言えば、試験には難しい問題を出して貰い、その上で自分が出し尽くして勝ちたかった。


とは言え、「試験は一回しか合格できない。どう受かるは自分次第。」なので、合格した以上は電験2種を持ち、これからどうするか、どうなるか、を良く考えて仕事をしようと思う。


予想外に一番嬉しかったことは、想定以上に周りが喜んでくれたこと。

電験2種を受けていることを知っている家族や知人の目には、どうやらここ1,2年の僕は旗から見て、その苦しみ方が相当ヤバいように見えていたらしく…。
(当の本人は周りにはそれほど伝わってないかなと思っていたんだけれども。)

合格を報告したとき、コチラが驚くくらい喜んでくれたので、見えない所で色々迷惑をかけていたのだなと反省すると共に、理解ある周りに恵まれて良かったなと、感動をした。

現在は合格報告をした所、方方から声をかけて頂き、飲み会が急に増えたので、久々に人付き合いが増え、電気について色々話せるのが楽しいといった感じ。



最後に、これからについて。

1種についての考えは色々あるが、今の所はこんな感じ。




勿論、勉強は辞めるつもりはない。



合格まで時間はかかってしまったが、一次試験に二回落ちてからの一年間は本当に考えに考え抜いた一年で良い経験ができた。

そしてあのまま(ただただ「量と時間で解決する」勉強方法のまま)合格しなくて良かったと思う。


きっとあのまま上へ進んでいたら、更に大きな壁にぶつかり、多分そこで僕は立ち直れなくなっていると思うから。



因みに、何の本でどれ位勉強したかはStudyPlus(学習管理のスマホアプリ)に逐一記録しているので、興味のある方はそちらをどうぞ。
(細かく何時間勉強しただとか、オススメの参考書はコレですとかは、需要があればまたの機会に。)


この記事が近い将来に電験2種を取るあなたの為に、少しでもなれば幸いかなと。
それではまた。