[問題]電験3種 平成28年 理論 問16
問題内容:電気計測…誤差率
難易度:★☆☆☆☆(超易問)
目標時間:1〜2分
※問題は手元の問題集や電気技術者試験センターの公式サイトで確認下さい。
※以下は個人の解答例です。
【解答】
(a)
誤差(絶対誤差)の定義式は次式で示される。
①式にて抵抗 の真値 は題意より与えられているため、抵抗 の測定値 が求まれば、誤差が求まる。
抵抗 の測定値 は、電圧計と電流計の測定値 と を用いると、題意より計器の内部抵抗の影響は無視できるため、次式より求めることができる。
故に、誤差は①式に諸量を代入して、
※問題文にある電圧降下法とは「電圧計と電流計の測定値から抵抗値を求める方法」であるが、電圧降下法について理解していなくても解けます。
※本来、電圧降下法では内部抵抗が影響するため、電圧計の内部抵抗を とすると、次式より抵抗 の測定値 を求めることができます。
※問16は内部抵抗の影響を一切無視できるため、非常に簡単に解くことができます。
(b)
問題文に誤差率の定義が記されているため、その定義に従って諸量を代入すれば解ける簡単な問題。
そのため、値をそのまま代入すれば終わってしまうため、せっかくなので誤差率について復習しておく。
誤差率 の定義式は、真値を 、測定値を とすると、次式にて示すことができる。
※抵抗値に限らず、電圧でも電力でも誤差率は全て②式にて求めることができます。
※測定値 が真値 より小さければ( )、②式より誤差率は負となります。
※問16では丁寧に定義が問題文に書いてありますが、定義が書いていなくても(書いてない方が多いです。)当然解けるようにしましょう。
②式の分子は(a)の解であるため、②式に諸量を代入し、誤差率 を求める。
以上。
【類題】
・平成19年問14、11年問10、9年問10
過去問の出題レベルから考えると、問16の問題文に「誤差率の定義が書かれてない」、かつ「内部抵抗がある」状態で(b)が単独で出題されて、ようやく他の年のA問題レベルかと思います。
それ位、この問題(H28問16)は簡単のなので、こういう問題で点数と時間を稼ぎましょう。
逆にこのB問題を落とすようであれば電験3種の合格は不可能かと思います。
【ひとコト】
このレベルの問題ができたからといって満足してはいけません。
どんな問題からも学べることはあります。
「内部抵抗があったら、答えはどうなるのか?」
「そう言えば理想的な電圧計・電流計の条件って何だっけ?」
「そもそもなぜ電流計は直列に、電圧計は並列に接続されているのか?」
など誰かに聞かれたときに分かり易く説明できなければいけません。
5択から正解を選択できた、で終わってしまっては勿体ないです。
受験する方は電気書院かオーム社の過去問題集どちらかは持っておくべきです。
・電験3種 平成28年 理論 問15
・電験3種 平成28年 理論 問17